広島新庄エース・竹辺 ねじ伏せた 抜群の球威で3回無失点 2年ぶりの頂点へ万全

 「高校野球広島大会・準決勝、広島新庄11-1広島工大高」(27日、しまなみ球場)

 準決勝2試合がしまなみ球場で行われ、広陵と広島新庄が決勝に進出した。広陵は2年連続で広島商との伝統校対決を制した。4番・河端利晶内野手(3年)が七回に高校通算26号ソロを放ち、勝利に貢献。これで夏の県大会対戦成績は広陵17勝、広島商15勝となった。広島新庄はエース竹辺聖悟投手(3年)が好投するなどして広島工大高を下し、6年連続で決勝に駒を進めた。昨年と同カードの決勝は、28日に同球場で午前9時半から行われる。

 自慢の直球がうなりを上げた。広島新庄・竹辺は広島工大高打線を力でねじ伏せる。「少し力んでしまい、高めに抜ける球があったので、そこは修正していかないといけない」。反省点を口にして汗をぬぐったものの、球威抜群の3回1安打無失点だ。

 2年生右腕・桑田孝志郎投手が六回まで4安打1失点と好投。七回から出番が来た。今大会は桑田との継投で勝ち上がってきた。「彼がいるおかげで投げる回が少ないから、疲労はたまっていない」。状態を整え、広陵戦に向かうことができる。

 悔しさを力に変えて1年を過ごしてきた。昨年の決勝は試合途中から登板し、5-6の九回に3点を失った。追い上げムードに水を差し、そのまま敗戦。3連覇を逃す結果になった。

 迫田守昭監督(72)は決勝の先発を明言しなかったが、エースに託すことが濃厚だ。「去年の悔しさがあったから今の自分がある。気持ちを前面に出して投げたい」。2年ぶりの頂点へ、全てを出し切る。

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