巨人・山口俊 史上79人目のノーヒットノーラン達成!1四球のみ準完全「泣かない」

 「巨人5-0中日」(27日、東京ドーム)

 巨人の山口俊投手(31)が27日、東京ドームで行われた中日12回戦で史上79人目、通算90度目のノーヒットノーランを達成した。チームの連敗は6でストップ。

無安打無得点試合は2014年に西武の岸孝之(現楽天)が達成して以来。セ・リーグでは13年の中日・山井大介に次いで38人目(41度目)となる。巨人では杉内俊哉が12年に達成したのが最後だった。

 オレンジに染まる右翼席から「あと1球」コールが鳴り響く。球場のボルテージは最高潮。最後の打者・大島に投じた103球目。渾身(こんしん)のフォークで一ゴロに抑え、ノーヒットノーラン達成。一塁ベース際に選手が一斉に駆け寄り、熱い抱擁を交わした。泣くそぶりを見せたが「泣かないよ~」とおどけ、最高の笑顔を浮かべた。

 六回まで完全投球で「六回終わった辺りから完全試合を意識した」という右腕。「意識した」七回に先頭の大島に四球を与え、そこから1死三塁とされた。だが、三塁・マギーの好守もあって平田、ビシエドの中軸を封じ「本当に周りのおかげでできた記録」とナインへの感謝を示した。

 「常時、初回はノーヒットノーランや完全試合をするつもりで上がる」と話す。DeNA時代の2012年。当時広島の前田健太(現ドジャース)のノーヒットノーランを目の当たりにした。「自分もやりたいな」と大記録への思いを胸に秘めた。そこから6年。思いを成就させた。

 4、5月に“地方の鬼”として3勝を挙げ、孤軍奮闘の活躍を見せていたが、その後は安定した投球ができず、前回登板では自己ワーストの2回7失点。それだけに「やられたらやり返す気持ちでした」と強い意志でマウンドに立ち8勝目。最高の投球で信頼を取り戻した。

 チームの連敗を「6」で止めた背番号42は「次は歓喜を優勝で味わいたい。投げる試合は全部勝ちたい」と力を込める。一戦も落とせない試合が続く。次回も快投を披露し、頂点へ導く。

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