英数学館・福田9K0封 6回わずか被安打1 北別府氏指導で球速7キロアップ!

 「高校野球広島大会・2回戦、英数学館10-0廿日市西」(20日、コカ・コーラボトラーズジャパン広島野球場)

 広島大会では英数学館が廿日市西に六回コールド勝利。福田真啓投手(2年)が6回1安打無失点と力投した。5月に非常勤コーチに就任したプロ野球広島の元エースで野球評論家の北別府学氏(61)の指導を受け、球威が上がった直球を軸に9三振を奪った。

 六回2死。福田はこん身の直球で最後の打者を見逃し三振に斬った。磨きをかけた直球は威力十分。「暑い中、みんなが応援してくれたので応えたかった」。101球の熱投でコールド勝ちに導いた。

 三回まで無安打投球。四回、先頭に三塁内野安打を許したものの2三振などで切り抜けた。尻上がりに調子を上げ、6回1安打無失点、9奪三振。黒田元監督(28)は「5月の試合までは全然ダメだったけど、大会前から状態が良くなった。粘り強く投げてくれました」と目尻を下げた。

 わずか3カ月で球速は7キロアップし143キロになった。短期間で描いた大きな成長カーブは非常勤コーチとなった北別府氏の存在がある。プロ通算213勝の元広島エースは昨年6月に学生野球資格を回復。同校が同年末にコーチ就任を打診し、今年5月末から不定期でグラウンドを訪れている。

 福田はこれまで4度、指導を受けた。「1度目のとき、投げる際にお尻から捕手側に出していった方が良いと言われました」。体重移動がスムーズになり「腕が強く振れる。球に力強さが出たのがわかった」。シンプルな助言は効果絶大だった。

 スロースターと自覚する。三回までの4四球が反省点だ。「次の試合では四球を少なくしていかないと。良い流れを持って来る投球をしたい」。背番号「10」を背負って2試合連続で先発のマウンドに立ち、いずれも無失点。スコアボードに0を刻み続ける。

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