「高校野球西東京大会・３回戦、早実１１－３早大学院」（１５日、ダイワハウススタジアム八王子）

　早実が５年ぶりとなったワセダ対決を制し、初戦を突破した。初回に３点を先制される苦しい展開だったが、１点を追う八回に４連打と相手のエラーで一気に逆転。九回も２本塁打などで突き放し、４回戦進出を決めた。

　チームの底力を見せた。２－３の八回。先頭のプロ注目・野村大樹内野手（３年）が四球で出塁すると、二盗を試みた。タイミングはセーフだったが、空振り三振に倒れた５番・生沼弥真人外野手（２年）が守備妨害を取られ、一転２死走者なしとなった。

　嫌な流れを下位打線が振り払った。直後の６番から４連打。相手のエラーも絡んで３点を奪った。決勝打を放ったのはエース・雪山幹太投手（３年）。「いつでも行ける準備をしていた」と二回からマウンドへ上がり、８回無失点、被安打わずか２と勝利を呼び込む快投を見せた。

　４度目となった早大学院との対戦。過去いずれも早実が勝利しており、今回も意地を見せた。同じ応援歌が流れる両校のスタンド。野村は「守備中、自分は口ずさんでいました」と自身初めてのワセダ対決を乗り切った。