菅野が今季初星! 屈辱を力に8回1失点10K 連敗G獄…エースで大脱出

 「巨人10-2広島」(13日、東京ドーム)

 勝利の瞬間も口元を引き締め、笑顔はなかった。それでも安堵(あんど)感はにじんでいた。8回を6安打1失点の10三振。チームの連敗を6で止め、自身3戦目でやっと白星をつかんだ。巨人・菅野は「自分の中で一生忘れられない1勝になりました」と頬を緩め、正直な思いを吐露した。

 「自分の力で打開しようという気持ちで投げた」。気迫で相手に立ち向かった。一回に先頭打者に四球を与え先制点は献上したが、その直後の打線の援護で流れもリズムもつかんだ。六回に無死一、三塁のピンチは招いたが、3者連続空振り三振に仕留めた。

 開幕から2連敗を喫し、失点の合計は10。不振にあえいだ2試合を反省し、新球のシンカーを封印した。その代わりにフォークを駆使して活路を開いた。シンカーを習得しようとしたことが「今のフォークの精度につながっている」と前向きに捉えた。

 昨年、沢村賞を獲得した男が勝てずにもがき苦しんだ。「長い野球人生の中で必ずこういう時期が来ると思っていた」。心が折れることはなかった。「失敗を次につなげるか、つなげないかは自分次第」。屈辱を力に変え、好投につなげた。

 高橋監督は「(打線が援護した直後の二回以降は)菅野らしい落ち着いたピッチングをしてくれた」と目を細めた。当然、エースに慢心はない。「これから挽回できるように頑張ります」。完全復活を果たして白星を積み重ねる。そしてチームの全幅の信頼を取り戻す覚悟だ。

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