「オープン戦、阪神２－６オリックス」（２４日、京セラドーム大坂）

　オリックス・福良監督のひと言でドラフト１位・田嶋（ＪＲ東日本）の投球は一変した。初回は制球に苦しみ鳥谷から四球を挟んで３連打を浴び、２点を先制された。ベンチに戻ると指揮官から声を掛けられた。

　「思い切り腕を振れ。後ろを気にするな。バテたら代えるから」

　これで田嶋は目覚めた。強く腕を振ることを意識した二回以降はフォームに躍動感が戻り、打者を直球で押し込めるようになった。結果、六回まで出した走者は俊介の内野安打の１本だけ。阪神打線を圧倒した。

　田嶋は「初回はアマが抜け切れてなかった。完投しないととか、次の試合のことを考えてどうやって打ち取ろうとか省エネを考えてしまった。監督に言われて自分のスタイル、あるべき姿が見せられた」と振り返った。

　福良監督は「うまく抑えようとか、そんな投手じゃないから。こういうこともある。修正できたのは良かった」と収穫を口にした。

　次は開幕２戦目となる３１日・ソフトバンク戦。初回から荒々しいスタイルで王者に挑む。