「ＤｅＮＡ１－０巨人」（３日、横浜スタジアム）

　一気に３位浮上とはいかなかった。巨人は３併殺に３つの送りバント失敗が響き、４安打零封負け。同一カード３連勝を逃した高橋由伸監督は「何とか１点をというところでしたが、なかなか取れませんでした」と唇をかみしめた。

　浜口の荒れ球に手を焼き、五回まで無安打と攻略の糸口をつかめなかった。さらにマイコラス、亀井で計３つの送りバント失敗。好機を広げることができず、拙攻に拍車がかかった。指揮官は「向こうも簡単にはやらさない。お互い、なかなか決め手がなかった」と選手を責めなかったが、最後まで歯車がかみ合わなかった。

　頼みの主軸にも１本が出なかった。九回１死二、三塁の絶好機で坂本勇が浅い右飛。阿部も遊ゴロに倒れ、試合終了となった。８月の月間打率・２２１の坂本勇は、９月も１３打席ノーヒット。先発陣の奮闘で勝利を重ねているが、主将の復調なくしてチームに勢いは生まれない。

　連勝は４でストップ。捕らえかけた獲物を仕留めきれず、一歩後退した。それでも、高橋監督は「勝たなくてはいけない。これでチャンスがなくなったわけじゃない。チャンスはまだまだある」と、切り替えを強調。残り１カ月、ラストスパートを仕掛けていく。