西武・中村、通算350号も無念空砲
「ソフトバンク10-6西武」(19日、北九州市民球場)
打球が一直線にスタンドへ突き刺さった。1点を追う五回1死一塁。西武・中村が初対戦のモイネロの直球を捉え、バックスクリーン右に運んだ。今季20号の逆転2ランは節目のプロ通算350号だ。
史上30人目の偉業だったが「打てて良かった。記録について、意識はありません」と素っ気なく振り返った。記録達成を記念したボードを渡されると、控えめに頭上に掲げて喜びを示した。
シーズン20本塁打は自身4年連続で通算10度目。現役では阿部、村田(ともに巨人)に続く本数で球団の生え抜き選手では史上初となる通算350号。通算6度の本塁打王を獲得したアーチストが打ち立てた新たな金字塔だ。
北九州で初の本塁打。プロ16年目で刻んだ一時逆転のアーチだったが、後半戦開幕カードでいきなりの3連敗を喫し自力優勝の可能性が消滅。「また打てるように頑張る」と喜びの色は少なかった。