西武・雄星、弔い登板へ集中 森コーチ突然の訃報に「気持ちの整理ついていない」

 西武の菊池雄星投手(26)が29日、多臓器不全のために亡くなった森慎二投手コーチ(享年42)への思いを“封印”し、先発する30日のオリックス戦(メットライフ)に臨む決意を示した。突然の別れの悲しみは胸にしまい、目の前の大事な一戦に集中した。

 西武第二球場での調整を終えた菊池は指導を受けた森コーチの訃報について「いまは気持ちの整理がついていない」と話すにとどめた。感謝をマウンドで伝えるため、試合への準備を最優先した。

 訃報から一夜明け、那覇空港で対応した牧田は「マウンドに上がる前に勇気づけてくれて、助けてもらった。慎二さんのためにも優勝、日本一という報告をしたい」と力を込めた。大石も2軍でのリハビリをサポートしてくれた思い出を振り返って「今の自分があるのは慎二さんのおかげ」と涙をこぼした。

 メットライフドーム内の球団事務所前では献花台を設置。30日は試合前に追悼セレモニーがある。球団旗は弔旗とし、ベンチに森コーチのユニホームを掲げ、選手たちは喪章を着けてプレーする。辻監督も「(森コーチの)思いを持って戦っていく」と強調した。逆転優勝に向け、残り76試合。悲しみを乗り越えるため、弔いの一戦から勝利を積み重ねる覚悟だ。

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