ロッテ伊東監督、八回の攻撃を悔やむ「最悪の形になってしまった」
「オリックス5-1ロッテ」(25日、京セラドーム大阪)
「点が取れない。また…」。
伊東監督の第一声だった。7安打で1点。先発の石川が、「(今季)一番よかった。球の切れ、打者への姿勢もあった。なんとか勝たせたかった」と話し、さらにこう続けた。
「打線のつながりがね。チャンスを作っても、あと1本が出ない。昨日もそうだったが…」
先手は取った。二回に先頭・パラデスの右前打と角中のこれまた右前打で無死一、三塁とした。
オリックスの先発・西はペーニャを打席に迎えると、すぐに一塁へけん制球を投げた。
これが悪送球となり、三塁からパラデスが労せずして先制の本塁を踏んだ。角中も二進したが、ペーニャ以下が三者凡退に倒れた。
振り返れば“プレゼント”の1点だった。
三回の1死一塁を生かせず、四回には先頭の鈴木が四球で出塁したが、後続が続かない。
六回に1死から鈴木が右前打したが、続くパラデスが一ゴロ併殺打だ。
悔やむのは八回だ。代打・伊志嶺の右二塁打と加藤の安打で無死一、三塁。これ以上ない絶好機だ。
だが、サントスが3-2から131キロチェンジアップに空振りの三振を喫し、二塁へスタートを切っていた加藤がアウトとなった。たちまち2死となり、三木が左飛に倒れた。
伊東監督は「(サントスは)バットに当ててくれると思った。勇気がなかった。本当は代打だった。彼の足ならゲッツーはないと思ったけど、最悪の形になってしまった」と宙をにらんだ。
九回も無死一塁でパラデスが投ゴロ併殺打に倒れた。2個目の併殺打だ。
それに引き換え、オリックス打線はここぞのチャンスで適時打が鮮やかに飛び出した。八回には2本の本塁打でダメを押された。
「現状、下から上がってくる選手はいない。また、切り換えてあさってからのゲームを考えます」。
借金は今季最多の26になった。残り試合がある限り、最下位脱出を諦めるわけにはいかない。指揮官の試行錯誤はまだまだ続く。