ロッテ、月間19敗は26年ぶりタイ記録 「走り打ち」サントス投入も…

 「ロッテ0-5阪神」(31日、ZOZOマリンスタジアム)

 5月が終わったが、ロッテの球団史に不名誉な記録が刻まれた。月間敗戦数「19」は91年以来、26年ぶりのワーストタイ記録だ。

 伊東勤監督はそれでも選手をかばい、「(選手たちは)負けようと思ってやっていない」と話した後、こう続けた。「ミスが出ているし、なかなか投打がかみ合わない…」

 5月の19敗目は散発5安打で今季6度目の完封負けだ。阪神の先発・能見に、八回途中までかわされ続けた。

 二回1死一塁で鈴木が投ゴロ併殺打、四回には先頭の大嶺翔が二塁打で出塁も後続が断たれた。五回1死一塁ではダフィーが二ゴロ併殺打だ。安打は「4」で、喫した三振数は「9」。

 伊東監督は、「比較するのはなんだけど、(先発投手同士の)コントロールの差が出た」と振り返った。

 ロッテの先発チェンは6回を被安打6、5与四球で3失点。対して能見の四球数はわずか「2」。中でもチェンは二回の3失点を悔やんだ。

 「二回は小さくなってしまった。四球3つダメです。打者と勝負ができなかった…」とうなだれた。

 1死一、二塁で俊介に四球を与えて満塁。これが黒星への水先案内人となった。

 梅野の左適時打が飛び出し、なお二、三塁。高山の二ゴロ間に1点を失った。その後も2連続四球を出して、ベンチをハラハラさせた。「二回です、二回がダメ」と何度も繰り返した。

 伊東監督は「1つの四球でズルズルいくタイプ。結果として3点で抑えたが、精いっぱいだった。制球力を磨いてほしい」と語り、能見をこう評した。

 「パにはなかなかいないタイプだが、低めの変化球をことごとく振らされた。真っすぐが来そうで来なかった。同じ高さからフォークかスライダーがきた。風をうまく利用された。どっちが本拠地か分からない」

 それでも打つ手は打った。この日、新外国人サントスを出場選手登録し、五回表の守備から「2番・中堅」の荻野に代えて途中出場させた。

 サントスは七回、先頭打者として登場して能見と対戦した。今春のWBCで見せた「走り打ち」は記憶に新しい。踊るように打つことから本国のキューバでは「バレリーナ」の愛称で呼ばれている。

 初球、その走り打ちの構えを見せて見逃しのストライク、2球目も走り打ちに挑んだが空振り。3球目はボール、4球目は空を切った。九回の第2打席はマテオの前に遊ゴロに終わった。

 投手陣に目を配り、不振が続く打線を必死にやり繰りして、上昇のきっかけをつかもうとする指揮官。ロッテは12年間の交流戦で通算勝ち星2位を誇っている。

 伊東監督は「上に行けるように流れを持って来たかった。でも昨日、今日と負けて…」と言いながらも、最後は「明日は勝っていかないといけない」と声を絞り出した。月が変わればツキも変わる。これを信じるのみだ。

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