楽天・則本2年ぶり完封「100点です」 12Kで球団新4戦連続2桁奪三振
「楽天5-0ロッテ」(10日、Koboパーク宮城)
エースは右拳を高々と突き上げた。球団新記録となる4戦連続2桁奪三振。そして2015年6月14日・中日戦以来、2年ぶりの完封。わずか100球で成し遂げた充足感に楽天・則本は酔いしれた。
「100点です」。自らに満点の評価を与えた。最速156キロの直球は抜群のキレを誇り、変化球を効果的に演出した。その中で、新球スプリットの高い精度が則本の新たな境地を引き出した。
「早いカウントで勝負できたのが良かった」。ドクターKは自身のスタイルを失わないと同時に球数も減らすスタイルを求めていた。その一環として習得に努めたのがスプリットだった。
「フォークはどうしてもボールゾーンでの勝負になるので、ボール球が多くなる。ストライクゾーンで勝負できたらと思った」。この日の投球から本格的に加えた。
140キロ台前半でフォークより速く、かつフォークより浅く落ちる。全100球中で10球にも満たなかったが、六回2死一塁、鈴木から空振りで奪った10個目の三振もスプリット。「頭になかったボールだったのでは」と会心の表情を見せた。
球威は衰えず、九回にも154キロを計測。梨田監督は「去年から僕が見た中で一番。教科書のお手本のような投球だった」と最大級の賛辞を贈った。