巨人菅野、鯉にリベンジ完封「相当な気持ちを込めて投げた」

 「広島0-1巨人」(25日、マツダスタジアム)

 本拠地での屈辱のKO劇から2週間。巨人のエース・菅野智之投手(27)が敵地で痛快なリベンジ劇を完成させた。虎の子の1点を守り切っての4安打完封勝利。スタンドを真っ赤に埋め尽くす鯉党のため息を誘う116球の快投を演じ「相当な気持ちを込めて投げた。いい1勝だったと思います」と汗をぬぐった。

 雪辱への熱いハートとともに、冷静に状況を読んだ。八回2死一、二塁。打席に菊池を迎え、女房役・小林に初球から「内(角)に突っ込む」と伝えた。「今日の菊池の感じだったらインサイドに張っていても、そんなに強くはじき返せないだろうなと感じた」。迷いなくインハイへ投げ込み、結果は詰まらせての三直。右腕でガッツポーズを作った。

 5回2/3を5失点と崩れた11日。3点リードの六回に同点とされ、なお2死三塁から田中を歩かせての降板だった。ただ、菅野の本音は「(六回を)投げ切る」だった。「(次打者の)菊池で勝負というのをある程度考えた中での降板だった」とし、四球の意味をきちんと首脳陣に伝えた。「悔しい」という気持ちだけではなく、反省点を整理した上で臨んだこの日のマウンドだった。

 18日のヤクルト戦に続く2戦連続完封勝利。1-0の完封は5年目にして初めてとなった。「やってみたかった目標のひとつ。すごく気持ちいいです」とはにかむエースに、高橋監督は「前回3つ負けたという(向こうの)勢いを少し変えてくれたかな」とねぎらった。首位・広島とは0・5差。奪首に挑むチームに弾みをつけた。

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