履正社・安田、聖地初弾は通算50号 いざ全国制覇へ大阪決戦

 「選抜高校野球・準決勝、履正社6-4報徳学園」(30日、甲子園球場)

 準決勝2試合が行われ、履正社が3年ぶり2度目の決勝進出を果たした。今秋ドラフト1位候補の安田尚憲内野手(3年)は高校通算50号となる甲子園初アーチを放ち、勝利に貢献。報徳学園は逆転負けを喫し、今大会限りで勇退する永田裕治監督(53)は2度目のセンバツ制覇に惜しくも届かなかった。大阪桐蔭は山田健太内野手(2年)の2打点の活躍で秀岳館に競り勝ち、5年ぶりの決勝進出。決勝は史上初めて大阪勢同士の対戦となった。

 白球は低い弾道のまま一直線に伸びて、右翼席に突き刺さった。金属バットとはいえ、プロでもなかなか見られない圧巻の弾道。安田が甲子園で初めて描いたアーチは、決勝への懸け橋となった。

 「イメージした場所で、イメージしたホームランを打ててうれしい。甲子園でホームランを打つことに憧れていたので」

 初回2死。2ボールから真ん中直球を完璧に捉えた。「感触はかなりよかった」。節目の高校通算50号は、念願の甲子園初本塁打。一塁を回ると、高々と右拳を突き上げた。

 2打席目以降は勝負を避けられる場面もあって1安打3四球。同点の九回2死一、二塁は打ちたい気持ちを抑えて四球を選び、若林の決勝打につなげた。「最後まで諦めていなかった」。副主将として声を出し、チームを引っ張った。

  伝えた覚悟

 その姿に目を細める人がいた。昨年の全国高校駅伝で、監督として大阪薫英女学院を優勝へ導いた父・功さん(55)だ。この日、同校で練習指導後、今大会初めて球場に駆けつけた。

 功さんは大会前、今センバツに懸ける安田の覚悟を感じていた。家で高校卒業後の進路の話題になった時、安田は迷わず言った。

 その真剣なまなざしに功さんは「退路を断って、やろうという気持ちが伝わりました」。今秋ドラフト1位候補は将来を左右する大会に野球人生を懸けて臨み、結果を残した。

 残す目標は優勝だけだ。「日本一以外は何の意味もない。この勢いのまま一丸でいきたい」。安田が履正社の新たな歴史を作る。

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