“手負いの4番”中田が根性打!左手首痛なんの一時は勝ち越し
「侍ジャパン強化試合、日本9-8オランダ」(12日、東京ドーム)
“手負いの4番”が根性の一打で役割を果たした。4点を追う五回。坂本の3点二塁打で同点とし、なお2死二塁で打席に立った日本ハム・中田が、一時は勝ち越しとなる二塁への適時内野安打。「自分で終わりたくなかった」。代走・鈴木が送られ、一塁ベンチに戻る背番号6に、割れんばかりの拍手が送られた。
前夜は左手首痛のため途中交代。一夜明けたこの日、早出特打を敢行。発泡スチロール製のボールを使ってバットを振り込んだ。稲葉打撃コーチは「仁志コーチの発案。変化の分からない球に対応できるように」と説明。外国人投手特有の動くボールに目を慣れさせるための施策で、準備を尽くしていた。
中田特有の豪快な一撃ではなかった。「どこで打ったか分からないぐらいのどん詰まり」と本人も苦笑い。それでも結果を残したことが、今後につながる。
強化試合も残り1試合。「最後もいい形で勝って終わりたいね」。患部に痛みは残る。だが、主砲の闘志は燃えさかったままだ。