「日本ハム３－１楽天」（２６日、札幌ドーム）

　ウイニングボールを大事そうに手に取った。５５歳、監督就任後５度目の誕生日。終始、主導権を握りメモリアル星を手にした日本ハム・栗山監督は「すごくうれしいことだし、（ボールは）宝物として取っておきます」と感激した。

　これで誕生日は３勝１敗。「関係ないよ」と苦笑いしたが、選手の心意気がうれしかった。試合前に「（勝利を）プレゼントします」と宣言してきた西川は五回に適時三塁打。言葉通りの働きでお立ち台に上がった２５歳を頼もしげに見つめた。

　「こっちがやり尽くしていくしかない」と自らも積極的に動いた。五回、西川の三塁打の直後の１死三塁。打者・中島の場面でスクイズを敢行。采配がピタリ的中し「サインを出させることの凄さだよね」と遂行した中島をたたえた。

　自ら居を構える北海道・栗山町の町民４９０人を無料招待した中での快勝劇で、借金を「１」とした。「５割にしないとスタートできないので、全力で戻さないと」。会心のバースデー勝利を、反攻への起点とする。