「プロ野球ドラフト会議」（２２日、グランドプリンスホテル新高輪）

　ソフトバンク１位指名の高橋純平投手（１８）＝県岐阜商＝は「小さい頃から夢だったプロ野球のスタートラインに立つことができてうれしいです」と満面の笑みを浮かべた。

　運命に導かれたのは昨年の日本一チームで、今季パ・リーグを連覇したソフトバンクだった。福岡のイメージについては「あまりわかないです。行ったことがないんで」と苦笑いを浮かべたが、「ピッチャー出身の工藤監督のもとで、どうしたら勝てる投手になるかを教えてもらいたい」と力を込める。

　昨秋からドラフト１位候補と騒がれる存在になった高橋。だが今夏、左太ももを負傷し満足な結果を残せなかった。心には“不安”の２文字が支配し、「もうなるようにしかならない」－。爽やかな表情の裏で、夏に完全燃焼できなかった悔しさと戦ってきた。

　小学４年の時、初めてナゴヤドームでプロ野球を観戦。カクテル光線の中で光り輝いたマウンドに憧れ、ここまで来た。結果、３球団から最高評価を受け、スタートラインに立てたことに高橋は喜びをかみしめ、会場にいた母・奈穂子さんは涙を流した。

　「強いチームなので埋もれないように。しっかりと活躍して日本を代表する投手になりたい」と誓った高橋。高校生Ｎｏ．１右腕のサクセスストーリーは、遠く離れた福岡から始まる。