西武秋山200安打!挑むプロ野球記録

 「西武4-5ロッテ」(13日、西武プリンスドーム)

 西武・秋山翔吾外野手(27)が13日、ロッテ戦(西武プリンスドーム)の五回に涌井から三塁内野安打を放ち、プロ野球史上6人目(7度目)のシーズン200安打に到達した。131試合での到達は、1994年のイチロー(オリックス)の122試合に次ぐ歴代2位のスピード記録。七回の右前打で201安打とした安打製造機は、残り12試合で2010年にマートン(阪神)が樹立したシーズン214安打のプロ野球記録に挑む。

 「200」と記された記念ボードを一塁ベース上で掲げた。本拠地西武プリンスドームでの大台到達。秋山は史上6人目の快挙に照れくさそうな笑みを浮かべた。区切りの「H」は全力疾走での適時内野安打。実直な人柄を表す一打だった。

 「チームが負けたので喜びづらいけど、ここまで積み重ねてこられてうれしい」。1-1の五回2死二塁。2ボール2ストライクからの5球目だった。追い込まれながらも涌井の外角低めのシュートに食らいつき、三遊間方向に転がした。

 三塁手のグラブに当たって方向が変わった打球は、遊撃手もカバーすることができずに左翼手の前に転がった。「抜けるか分からなかったので必死に走った」。スタンドで見守った母・順子さんは「らしい、200安打ですね」とほほ笑んだ。

 元高校球児の父肇さんの手ほどきを受け、小学1年で野球を始めた。父は「息子をプロ野球選手に」と願い、試合でいい結果を出してもあえて褒めなかった。その父は小学6年の時に他界。息子は悲しみに耐え、練習にますます打ち込んだ。

 「父親がいたら、何と言うか。いつも想像しながらやっていると思います」。順子さんはそう話す。決して現状に満足することのない息子の口癖は「前の方がよかったとは言いたくない」。天国の父とは、野球を通じて“会話”をしてきた。

 七回には201安打となる右前適時打。残り12試合でマートン(阪神)の214安打のプロ野球記録に挑む。「クライマックスシリーズも争っている。自分の役割を見失わずに出塁にこだわりたい」。亡き父とゆっくり“会話”をするのは、残るシーズンを全力で戦い抜いた後だ。

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