中日・和田“ゆかりの地”で凱旋猛打賞

 「交流戦、楽天3-1中日」(12日、コボスタ)

 ゆかりの地に、連発の快音とともに凱旋した。中日・和田は第1打席に右中間への二塁打を放つと、第2、第3打席も左前に運んで2夜連続の猛打賞。プロ野球史上45人目の2000安打達成の余韻が冷めやらぬ中、東北福祉大時代を過ごした仙台で勇ましい姿を見せた。

 ただ、試合後の表情は硬い。「一番大事なところで打てなかったんでね。残念です」。振り返ったのは2点を追う八回2死二、三塁の場面。楽天の2番手・クルーズと相対し、追い込まれて152キロ直球にバットは空を切った。

 悔しさで3安打の喜びは吹き飛んだが、偉業を達成した直後に来た杜(もり)の都は温かかった。打席に入るとスタンドから自然と拍手が起きる。称賛と、さらに安打を積み重ねてほしいという期待。「場所は関係ない」と余計な感慨はあえて取り除いたが、しっかりバットで応えた。

 大きな節目を越えても、自然体でいる。「それほど気持ちは変わらないですね」。これからも安打を積み重ねていく。

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