M木村粘った 苦節7年目でプロ初勝利

 「オリックス1-2ロッテ」(8日、京セラ)

 ゲームセットを見届けると、安どの笑みが広がった。苦節7年目。ロッテ・木村がプロ初勝利を手にした。苦しみながらも、5回を1失点。初めて味わう胸の震えをかみ締めた。

 「7年かかりました。やっと勝てたなという気持ちです」。3四球を与える窮地もしのぎきった。三回、先制を許し、なおも1死満塁。中島、竹原を連続三振。粘りの投球は味方の逆転を呼ぶ。「後ろの人たちが抑えてくれた」と1点差を守りきった救援陣にも感謝した。

 唐川、藤岡が2軍落ちし、先発の機会が巡ってきた。1週間前。この日の先発を告げた落合投手コーチから、「野球人生をかけろ」とゲキを飛ばされた。紆余(うよ)曲折の道を歩んできた木村にとって、重く響いた言葉だった。

 190センチの長身左腕は秋田経法大付属高時代から「和製ランディ」として注目された。東京ガスに進むと、06年に横浜(現DeNA)からドラフト指名されながら入団拒否。07年には、高校時代に西武から栄養費を渡されていたことが発覚し、1年間の謹慎も経験した。08年にドラフト1位でロッテに入団したが、才能は埋もれたまま。一昨年には名前を「雄太」から「優太」に改めた。ようやく実を結んだ。

 だが、これで満足するわけにはいかない。次回は15日の日本ハム戦に先発予定。このままローテを勝ち取りに行く。

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