ツバメの成瀬が誓う…虎の西岡を斬る

 ロッテからFA宣言し、ヤクルト入団を決断した成瀬善久投手(29)が9日、都内の球団事務所で正式契約を結び、会見を行った。年俸は3年総額6億円、背番号は17。成瀬は来季の2桁勝利と6年連続の開幕投手に意欲を示すとともに、ロッテ時代の先輩である阪神・西岡剛内野手(30)との対戦に闘志を燃やした。

 グラウンドでは先輩も後輩も関係ない。12球団ワーストの防御率を記録したヤクルト投手陣再建の期待を背負う成瀬が、西岡斬りを宣言した。「行くときは行かないといけない。先輩ですけど関係ないぐらいに思い切って攻めたい」と、非情に徹することを誓った。

 1歳年上の西岡とはロッテ時代に04年から10年までの7年間をともに過ごし、現在も連絡を取り合うなど深い関係にある。成瀬は「(西岡が)打席で笑わないのかな、と思いますし、ボクも笑ってしまうかもしれない」と“再会”をイメージして照れ笑いする。両者の対戦は13年の交流戦1試合だけで、その時は4打数1安打。同一リーグとなる来季は対戦が増えるが、譲るつもりはない。

 もちろん、チームに求められる役割は当然分かっている。「ローテを守るのも、2桁勝つのも当たり前」と頼もしい。ロッテで今季まで5年連続で務めた開幕投手へのこだわりも強い。

 今季の開幕投手の小川、過去7度務めた石川らとの争いが予想されるが、「5年連続でやらせてもらっている意地もある。チームは違ってもやらないといけないと思っているので、どん欲に狙っていきたい」と意欲満々だ。通算90勝左腕がヤクルトを2年連続最下位から引き上げる。

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