新庄剛志氏、阪神・糸井へエール「引退するぐらいの気持ちでやれ」 宜野座で久々再開

 「阪神春季キャンプ」(12日、宜野座)

 阪神・糸井嘉男外野手(39)が12日、TBSテレビ「S☆1」の番組企画のため沖縄・宜野座村野球場を訪れたOBの新庄剛志氏(49)から金言を授かった。スーパースターとの再会に超人は感激。レジェンドから「引退するぐらいの気持ちでやれ」とエールを送られた。

 チーム最年長は、スーパースターの言葉に心を震わせた。糸井にとって特別な存在である新庄氏と久々の再会。伝えられるメッセージに自然と熱がこもった。

 「引退するぐらいの気持ちでやれと言われました。そしたら痛いところがなくなる。何となく分かる気がします」

 7月には40歳を迎える糸井。大先輩から勝負の世界で生きる心構えを説かれた。日本ハム入団時に日本球界へ復帰し、3年間を共に過ごした新庄氏。48歳にして果敢に挑戦したトライアウトは全て目に焼き付けた。「刺激的ですね。何でも行動に移される方なんで」と感銘を受ける。

 今季にかける思いは強い。プロ17年目となった昨季は86試合の出場で打率・268。膝にたまった水が抜けないなど、満身創痍(そうい)の状態が続き、苦しんだ。もう一度、右翼のレギュラーを奪回し、試合に出続ける覚悟だ。

 そのための準備は着々と進んでいる。この日は若手に交じり、今キャンプ初めて外野ノックに参加。飛球やゴロを捕球して状態を確認した。「去年がちょっと体が相当悪かったんで。ゆっくりやっている立場じゃないですけど、そこは難しいですけど、徐々にはできるようになっています」と順調な調整ぶりを明かした。

 競争に勝たないと試合に出られないことは分かっている。存在感を光らせるドラフト1位・佐藤輝(近大)や高山らとの定位置争い。「もちろん僕もアピールしていかないといけない」。自らの立場を理解し、キャンプ中の実戦出場にも意欲を示した。

 新庄氏との対面で心を新たにした超人。「見るだけでパワーになります」。猛虎を16年ぶりのリーグ優勝に導くため、不惑のシーズンを全力で駆け抜ける。

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