原G大失敗“内野5人シフト”裏目に

 「巨人5‐12阪神」(11日、東京ド)

 仰天の奇策が裏目に出た。そして巨人が虎に大敗した。

 動いた。六回に2点を勝ち越されてなおも1死二、三塁。原監督は、マウンドに向かい外野手も呼んだ。どよめく東京ドーム。マウンドに9人が集まる異例の事態。出した指示は内野5人のシフトだった。

 左翼の亀井が一、二塁間に入る。今成に代打・西岡が送られると亀井はいったん左翼に戻った。カウント2‐2で今度は亀井が三塁手・村田と遊撃手・坂本の間へ移動。外野は左中間、右中間の2人だけ。だが西岡の打球は、皮肉にも無人の中堅方向に飛ぶ2点適時二塁打。

 通常の守備位置ならば、中犠飛で1失点。繰り出した勝負手が失敗し2点を失った。原監督は「見ての通り。勝負にいった。見た主観でどうぞ」と多くは語らなかったが、その表情には悔しさがにじんでいた。

 阪神を警戒していたからこそ大胆な策を取ったが実らず。2位に浮上した虎に3・5差。勢いのある宿敵にのみ込まれてしまった。

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