中日・小笠原「気持ち」で代打逆転V打

 「ヤクルト4-7中日」(10日、神宮)

 二塁ベースに到達すると、思わず両手をたたいた。「場面が場面だったからね」。断続的に雨が降る最悪のコンディションの中、中日・小笠原が一振りで試合を決めた。

 1点を追う七回。3連打で満塁とし、ここで代打・小笠原。相手はすかさず、左の岩橋にスイッチ。そして強まる雨。「そういう状況でも集中して打席に入れて良かった。気持ちです」。フルカウントからの9球目を、中前へ運んだ。中堅・比屋根が後逸する間に、走者全員が生還した。

 「みんなが何とかつくってくれたチャンス。しかもここまで我慢して使ってもらっている。少しは応えられたかな」。7月に入り、すべて代打で4打数4安打と結果を残しているが、「まずは塁に出ること。そしてそういうことを継続していくことが大切です」と謙虚に話した。

 小笠原に続いて、代打の谷が適時二塁打。谷繁兼任監督は「決めるべきところでしっかり期待に応えてくれた」と殊勲打を放った2人をたたえた。

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