渡辺監督、史上40人目の通算400勝

 「オリックス4‐9西武」(3日、京セラ)

 監督通算400勝目を刻んだ大勝の試合後、西武・渡辺監督の第一声は苦言だった。標的は9点援護を得ながら、2被弾で7回降板の野上。「本当に野手の信頼を得るには、完投するには、下位に本塁打を打たれてはダメ。試合中も彼と話したけど」。スローガンに掲げる「骨太」を地でいった。

 貧打線に手を加えた。疲労を考慮し今季初DHの1番ヘルマンが2盗塁。不調で5番から6番に下げた秋山が2点右前打を放った。6四球を絡め8試合ぶりの2桁11安打で9得点。「久々につながった」。

 47歳。かつてのトレンディーエースは1カ月前、ぎっくり腰になった。「(本拠地の)階段を段飛ばしで上がってたら…」。しかめ面の屈伸。決まってベンチの奥に巨体を押し込んだ。

 自身のことには無頓着だ。この節目は前日、周囲に知らされた。勝利球を「いらない、いらない」と固辞しかけ、九回を締めたサファテから渡され初めて笑った。史上40人、西武監督では5人目の大台。就任から過去5年、借金の年がない。貯金ゼロから勝っての到達が、渡辺監督らしい。

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