阪神・佐藤輝&森下は超一流 名クラフトマンが証言 バットの形「変わらないことが多い」聖地で意見交換、至極の1本約束
「阪神(降雨中止)広島」(8日、甲子園球場)
野球用具メーカー・ミズノの名和民夫バットクラフトマン(59)が8日、甲子園を訪れ、同社のバットを提供している阪神・佐藤輝明内野手(27)、森下翔太外野手(26)と意見交換した。かつてイチロー、松井秀喜、福留孝介ら名だたる打者を支えてきたプロフェッショナルが、超一流選手の共通点を証言。虎が誇る大砲コンビの全力サポートを約束した。
雨粒が屋根をたたく甲子園の室内練習場。名和氏はじっと練習の様子を見つめていた。その視線の先には森下、佐藤輝の大砲コンビがいた。
この道35年。バットと向き合ってきた名和氏。イチローや松井秀喜、福留孝介とメジャーでも活躍した選手を担当してきた。その中で、感じていた超一流選手の共通点があった。
「いろいろなケースがあるので一概には言えないですけど、一流と言われる選手は(バットの)形が変わらないことが多い。シーズン途中でもいろいろ変える方は、あまり成績に直結していないのかなと」
森下と佐藤輝にも共通している部分だった。「(2人は)最初に会った時から、自身の意見を持っていた。形はあまり変えず、自身のバッティングスタイルを優先してますね」。微調整を加えることはあっても、大きく変えてはこなかった。
今季の森下は、バットが遠回りする悪い癖を出さないために、バットを変更。重心の位置をやや手元に動かし、重量の部分では、軽いものと重いものを用意してもらい、そのときの状態によって使い分けてきた。素人目には、変化にも感じるが、根本の形状に変わりはないそうだ。
重要なのは、自らの軸となる1本があるということ。「いろいろ試しても、元に戻せば安定した成績を残せる安心感があるから、チャレンジできる」。2人には基準となるバットがあった。
練習後に、コミュニケーションをとる姿もあった佐藤輝。「今はこういう感じですとか、フィードバックです」と内容を明かし、「(意見を)言ったりしてもすぐ対応してくれるので、心強いパートナーです」と絶大な信頼を寄せている。
選手の思いを聞くべく、忙しい合間を縫って球場に足を運ぶ、名和氏。「もう終盤なので、もっと大事な時期になる。ちゃんとしたものをお渡しできるように」。佐藤輝には三冠王、森下にもタイトル奪取という目標がある。名クラフトマンが至極の1本を届けていく。
