阪神・石井 来季無双へ エグいフォーク習得&体重増で球速アップ 動作解析し「握り変えて練習している」
阪神・石井大智投手(28)が30日、“新フォーク”と直球の球速アップで来季は無双を極めることを誓った。今季は53試合で防御率0・17、NPB新記録となる50試合連続無失点を成し遂げた。ただ、投球の中でのフォークの割合や直球の球速は昨年より下がっており、満足のいく内容ではなかった。今オフは体重増加と変化球の完全習得を目指す。
石井が肌寒いSGLの室内を黙々と走った。無双の働きを見せた今季だが、来季も同じように活躍できる保証はない。考えを巡らし、焦点を当てたのはフォークと直球。レベルアップするため、今オフは段階的にトレーニングを進める。
「来年のカギになるのがフォークだと思っている。変化量とかいろいろ見てもらって、握りも変えて、今、その練習もしている」。11月中旬に動作解析し、シーズン中にかみ合わなかった部分を“答え合わせ”した。
自身の中で制球面に苦しんだ今年は「フォークを投げることに対して避けてた部分が(あった)」と吐露。フォークの割合が減った分は直球の比率を増やすことで補ったが、やはり武器は必要だ。「(三振を)取りたい時に取れるのが一番いい。リスクの低い選択肢を増やしたい」と話した。
すでに新しい握り方で投げる練習も行っている。目指すのはデータにも表れる変化量の大きさ。「今年は表の数字は見栄えする数字だったけど、内容的には全然良くない。相手に『絶対打てない』とか、エグさを与えられていない」。防御率0・17にNPB新記録となる50試合連続無失点を成し遂げても充足感は満ちていない。納得のいく内容にするため、究極の決め球を進化させる。
フォークをより有効的に使うため、直球も磨く。「一番いい時は148キロを投げる感覚で151キロが出る。でもその感覚で147キロとかだと、感覚的に良くない。140の数字は見たくない」と、球速を上げることを自身に課す。
今季、球速が下がった原因に体重の減少があった。今オフはウエートトレーニングなどで筋肥大させ、現在の81・5キロから83キロへの増量を考えている。「骨格筋量が増える分、扱える体重も増やしたい」と目標達成を意気込んだ。
12月からは「投球動作につなげられるように」と、トレーニングの内容をスピード系などに変えて段階を踏み、傾斜を使った投球練習を昨年より増やして投げる感覚を維持する。「休みなんてないですよ」。今季も大車輪の働きを見せた右腕だが、オフもフルで練習に励む。
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