CSも圧勝の阪神「投手戦を勝ちきる主力の勝負強さがある」 佐藤義則氏がCS振り返り&日本シリーズ展望
阪神がCSファイナルSでDeNAを3タテ(4勝0敗)と圧倒し、日本シリーズへ駒を進めた。レギュラーシーズン最終戦から12日のブランクを経ての圧勝劇を、デイリースポーツ評論家・佐藤義則氏が振り返ると共に、日本シリーズへの期待感を語った。
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まずはCSファイナルS第1戦。阪神は0-0で迎えた六回、ようやくチャンスらしいチャンスをつくり、1死二塁から近本が三盗、森下の適時打で先制点を奪った。
レギュラーシーズンから2週間近く、試合から遠ざかっていた阪神。私見だが、投手はシート打撃登板などの調整で何とか対応できるが、野手は生きた球を見るブランクが長いほど、対応に時間がかかるのではないか。
実際に、第1戦では五回までに、CSファーストSを戦ったDeNAが5安打、阪神は2安打。当然、投手のできも左右するので、ブランクだけの差とは言い切れないが、いきなり活発に、というわけではなかった。
それでも勝てたのは、近本の判断力と、主力、この場合は森下の勝負強さに他ならない。
続く第2戦も佐藤輝の2打点と森下のサヨナラ本塁打。3戦目は佐藤輝の先制本塁打、大山の適時打。こうして見れば、いかに阪神のクリーンアップが重要な場面で仕事を果たしているかがよく分かる。それは、試合のブランクを超えたメンタル、というところも大きいのだろう。
もちろん第3戦の、高橋の八回途中までノーヒットという圧巻の投球を筆頭に、村上、才木の先発陣、そして救援陣もレギュラーシーズンと変わらず安定していたことが支えとなっていたことは言うまでもない。
打ちまくっての大量得点ではなく、効果的な得点と、盤石の投手陣。リーグ戦同様の試合運びでCSを勝ち抜けただけに、日本シリーズも阪神らしい試合が望めるだろう。
ただソフトバンク、日本ハムともに、いずれも力のある投手が多い。シリーズもこの並びで先発を組んでくるとすれば、序盤は村上、才木が投手戦を演じる展開となるだろう。となれば、特に森下、佐藤輝の得点力に比重はかかってくる。早い回に、近本を中心に、中軸にチャンスを回す流れに持ち込む。勝機を拡大するには、目新しさよりも、阪神らしさを発揮することが重要だ。
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