阪神・岩崎「3連投できる状態に」PS不得意も7度出場の経験生かす
阪神は日本一奪還を目指して、15日から「2025 JERA クライマックスシリーズ(CS) セ ファイナルステージ」を戦う。ポストシーズンの10月に活躍する選手の代名詞「ミスター・オクトーバー」になるのは誰か。トラ番記者がイチ推し選手を紹介する企画の第5回は7度目のCS出場となる岩崎優投手(34)を取り上げる。
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数々の修羅場をくぐってきた岩崎にとっても、ポストシーズンは特別な舞台だ。短期決戦について聞くと開口一番、「難しい」と言い、「数字とか出してもらったら分かると思うんですけど、あんまり得意ではない。なんで、(ミスター・オクトーバーは)やめた方がいいと思います」と冗談交じりに笑った。
CSは過去6度出場。通算成績は13試合に登板し、1勝1敗2セーブ、防御率5・17。本人が自覚するように、岩崎らしからぬ数字が並ぶ。
「シーズン143試合が終わって、まずそこで一息じゃないですか。もう一回、CSに向けての準備だったり、レギュラーシーズンと違った戦い方になりますから、いつも通り投げてたらうまくいかない。相手もレギュラーシーズンと違った迎え方をしてくるので」
ポストシーズンはレギュラーシーズンの延長ではなく、別の戦い。最終戦からCSまで期間が空くことに苦労したこともあったが、経験を重ねて調整方法もつかんでいる。
「2年前のCSは抑えたので。3連投して無失点でいけた。そういうイメージを払拭して、また新しい戦いだと思ってやっていきたい。心の準備はいつもしてるから、体をしっかり整えて、3連投できる状態にしないと」
2年前の広島とのCSファイナルSでは3日連続登板で1勝2セーブをマーク。今回も3連勝を目指して、シーズン中は一度もなかった3連投も辞さない覚悟だ。
ブルペンには石井、及川を筆頭に、湯浅、桐敷ら伸び盛りの投手がそろう。「みんな分かってるでしょ。今まで通りやれば大丈夫。いつも通りが難しいかもしれないですけど」。短期決戦では試合終盤の失点が命取りとなる。その怖さを知るからこそ、若手の中で左腕の存在が頼もしく映る。
リーグ優勝後、自身のインスタグラムを開設。休日には甲子園のアルプス席で“ハトとトレーニング”する様子などシュールな投稿を届けているが、おちゃめな姿はいったん封印。「日本シリーズに出ることが最低条件。自分らは出ないといけないところ。みんなでその1勝に対して全力でいく」。リミッター解除の準備は万全。巧みな投球術でリードを守り抜く。
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