阪神・森下が足の4次元チェック CSの裏で来季の準備にも着手 オーソティクス作製で本塁打増目指す
阪神の森下翔太外野手(25)が6日、足の4次元チェックを行い、オーソティクスの製造を依頼したことを明かした。
オーソティクスとは、シューズの中に入れる装具で、足の骨格を補正するもの。レッドソックスの吉田正尚やヤンキース傘下のマイナー、3Aスクラントンの前田健太、阪神では才木や伊原も愛用している。森下はプロ1年目のオフから使用しているが、「早めにオフシーズンに使うものを準備したかった」とシーズン終了直前に新しいものを依頼。
ブリオン株式会社の代表・露木文吾さんは「通常であれば、12月のオフ時期とかが多いのですが、この時期の依頼は珍しいです。『オフもしっかり練習やトレーニングしたいので早めに足のリチェックお願いできませんか』という感じで先を見据えていました」と意識の高さを明かした。
オーソティクスとインソールは類似しているが、全くの別物。インソールは主に静止状態で足型を計測し、ゆがんだ足に合わせて作製されることが多いため、違和感は出づらいが理想の足への補正は難しい。さらにクッション性を重視した柔らかい素材が多いため、体重がかかるとつぶれやすく、補正機能も耐久性もやや低い傾向にある。
一方でオーソティクスは、アメリカの足病医学とバイオメカニクスを基に、立った状態と歩いた状態を計測し、データ解析によって理想の骨格構造を導くように設計するため、動いた時の足もしっかりサポートすることができる。数十万人の足のデータから一人一人の足を理想の構造にするための機能設計が可能で、最適な硬さの素材を使用することで補正力と耐久性も高い。使い続けている森下も「市販のインソールはただのクッション材でしかないんで。足の負担を減らすために作られてないので。自分で(オーソティクスを)作らないと一年間はきついんじゃないですか」と話す。
露木さんによると、今回のチェックでは右足をかばうために左足などに負荷がかかっていることがわかり、それを補正するように作製予定。ハムストリングスやふくらはぎなどへの負担を減らし、ケガ防止につなげる。今季は自身初の全試合出場を果たした森下。初めて一年間やりきったからこそ、体のケアへの意識も高まっている。
パフォーマンスを出すためにも「めちゃくちゃ大事」と森下は足を重視する。バッティングには地面反力をバットに伝えるため足、膝、股関節をうまく連動させることが必要。オーソティクスで補正することによってテイクバック時、軸足に乗りやすくなるといい、ボールにパワーも伝わりやすくなる効果も期待される。
今季は23本塁打でキャリアハイをマークしたが、足りないところには「ホームランを打つ能力」と話していた。本塁打を増やすためにも、オーソティクスは欠かせない相棒だ。
すでに来季を見据えて動き出している森下だが、まずはCSを控える。この日はSGLでノックや打撃練習を行った。「改めて切り替えようとは思ってない」とシーズンと心持ちは変えず、調整を進めていく。(阪神担当・山村菜々子)
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