阪神・近本 通算200盗塁決めた!吉田、赤星以来球団生え抜き3人目 今季32個目、タイトルへさらに前進
「ヤクルト3-2阪神」(22日、神宮球場)
鮮やかなスライディングを決め、また一つ球史に名を刻んだ。二塁上で阪神・近本光司外野手が記念のボードを掲げると、祝福の歓声と拍手が降り注ぐ。試合後はまず感謝の言葉が口を突いた。
「筒井(外野守備走塁)コーチとか他の選手も含めていろんな人とコミュニケーションを取ったり、共有しながらここまで来られました」
七回2死一塁。大西から右前打で出塁すると、続く中野への2球目でスタートを切った。捕手・中村悠の送球よりも先に二塁へ到達。今季32盗塁目で、プロ野球史上81人目の通算200盗塁を達成した。球団生え抜きでは吉田義男、赤星憲広に続く3人目の快挙だった。
入団1年目からスピードスターとしてグラウンドを駆け回ってきた。ルーキーイヤーの19年は36盗塁をマーク。今でもキャリアハイの数字だ。ただ、近本が重視していたのは15盗塁死だった。この数字もキャリアでは一番多いが、「それだけアウトになったから、次の年、またその次の年につながってると思う」という。練習と試合は全く別物。アウトになって、「このタイミングではダメだ」と分かることもある。失敗をしてきたからこそ、ここまでレベルアップすることができた。
ただ、企画をすることは勇気のいること。7年目の今でも「盗塁する前は不安が強い」と近本は言う。その中で大きな支えとなっているのが中野だ。走ることが求められる1、2番コンビはお互いの盗塁への不安をぶっちゃけることも多い。「感情の部分とかはよく理解できるし。中野と思いを共有できることは大きい」と近本は感謝した。
節目を迎え、見据えるのはさらなる高みだ。「自分のプレースタイルっていうのもあるので、そういったところをアピールしながら1年目からやって来た。年とともに衰えてくるとは思いますけど、そのへんをうまく維持させながら頑張りたい」。虎の韋駄天(いだてん)は、まだまだこれからも走り続ける。
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