阪神・村上 才木に並んだ自己最多更新12勝 堂々6回1失点、奪三振王&最高勝率へ前進
「広島1-6阪神」(17日、マツダスタジアム)
斬って斬って、奪三振王へまっしぐらだ。試合前から降った雨で湿ったマウンドに上がった阪神・村上が6回を5安打1失点。立ち上がりから精度の高い投球で攻め、毎回の8奪三振。「狙って取るタイプじゃない。(三振が)ついて来ているのはいいのかな」と納得の表情を見せた。
渾身(こんしん)の見逃し三振を奪ったのは、1-1の五回2死一、二塁だった。三回に同点打を浴びていた小園を打席に迎える。多彩な球種を織り交ぜ、外角に攻め込んだ8球目。低めに投じた148キロ直球を坂本のミットにズバッと決め、三つ目のアウトをもぎ取った。この日一番の雄たけびに呼応するかのように、虎党から大きな歓声と拍手が降り注いだ。
「低く丁寧に、というのを心がけていた。いいところに決まってくれた。甘くならないように、警戒しながら投げ切れた」。絶好調の3番打者を食い止め、132奪三振に到達。2位との差を10個に広げたが、慢心はない。「まだ試合もあるので、どうなるか分からない」と目の前の一戦に集中しながらも、「(タイトルを)狙える位置にはいるので、そこはしっかり取っていきたい」と意欲を燃やした。
自己最多を更新する12勝目を挙げ、最高勝率のタイトル獲得にもまた一歩近づいた。この日先発したDeNAの東が14勝目を挙げたため、最多勝争いの差は縮まらず。ただ最高勝率の条件である13勝以上にはあと1勝と迫った。勝率・636の東に対して村上は・750。右腕が13勝に到達した時点でタイトル争いは圧倒的優位となる。投球回も自己最多をさらに更新して163回1/3となり、「こうなったら170回も投げられるようにしたい」と力を込めた。
雷雨により1時間10分遅れで試合が始まっても動じなかった。午後6時予定だった試合前に一度ブルペンで肩をつくったが、再び試合開始前に投球準備。「あまり気にしていない。ゆっくりしながら気持ちを入れてやっていた」と平然。つかむべき目標へ淡々と腕を振る。
◆村上が12勝目を挙げ、最高勝率へ前進した。同タイトルの資格は13勝以上で、投球イニングは問わない。次の登板で勝利投手となれば13勝4敗で基準を満たし、勝率は・765。DeNA東は現在14勝8敗で、仮に今季ここから2勝を積み上げても16勝8敗の・667。また現状12勝のチームメート才木が同じく2勝しても、14勝6敗で・700。村上の優位は動かない。
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