阪神・村上 無敵“Gキラー”巨人戦初完封 長嶋さん追悼試合で快投!2年ぶり2桁勝利 マジック2つ減って「24」

 「巨人0-3阪神」(16日、東京ドーム)

 ミスターに虎のエースの誇りを示した。阪神・村上頌樹投手(27)が2安打9奪三振で自身巨人戦初完封を飾り、2年ぶりの2桁勝利を挙げた。「ミスタープロ野球」と呼ばれ、6月に死去した長嶋茂雄さんの追悼試合として開催された一戦。宿敵相手に負けなしのGキラーが圧倒的な投球を披露した。前夜の逆転負けを振り払う快勝劇で、優勝マジックは2つ減って「24」となった。

 特別感が漂う東京ドームでも己の仕事に集中して、節目星をつかんだ。村上が2桁勝利に花を添える巨人戦初完封。九回も三者凡退で危なげなく終えると、坂本とタッチを交わして白い歯がこぼれた。「長嶋さんの試合だったんで、いい試合にしたいなと思っていたので、できて良かった」。2安打で二塁すら踏ませない圧巻投球。天国から見守るミスタージャイアンツにライバル猛虎の強さを示した。

 試合前のセレモニアルピッチでは長嶋さんの功績をたたえてGレジェンドが集結したが、敵地の重圧を感じることはなかった。「見てなかったんで、それは良かったかなと。自分の準備でいっぱいでした」と平常心。2点リードを受けた初回、2死から単打を浴びても、智弁学園の先輩で復帰打席となった4番・岡本を中飛に打ち取って、リズムに乗った。

 唯一、先頭出塁を許したのが六回だった。岸田の内野安打で無死一塁。「そこの後半(六回)、昨日は逆転されたんで大事だな」と気合を入れ直すと、迎えた丸を遊ゴロ併殺に仕留めた。後続も断って結局わずか5球でイニングを終えると、グラブを何度もたたいて闘志があふれ出た。

 「久々に森下君が打ったんで、2点っていうのは本当に大きかったです」-。待ちに待った援護弾だった。一昨年は4本、昨年は2本、登板試合で森下が本塁打を放っていたが、今季ここまでゼロ。シーズン前には「今年は自分の時に8本くらい打ってくれると期待している」と“約束”を交わしたが、ようやく最初の一発を届けてもらった。

 巨人戦はこれで通算7試合4勝0敗、防御率0・54。東京ドームでは5試合3勝0敗、防御率0・26となり、伝統の一戦での不敗神話を継続させた。“Gキラー”の金看板が光るが、好相性の要因を「岡本さんがいるからだと思います。気合が入るんで」と自己分析。言葉通り、この日は2打数無安打に封じ込めた。

 マジックを「24」へ減らした123球の快投劇。「2桁はうれしいです。個人としては2桁いきたかったので。チームが優勝するのが一番なので、もっともっと勝っていきたいなと思います」。自身2年ぶり2度目の10勝も通過点。村上が白星を積み重ねる分だけ、歓喜のゴールへ近づく。

 ◆球団歴代4位チーム25度目完封勝利 村上のパーフェクトな完封劇で、チームとして今季25度目の完封勝利。1シーズンの完封勝利数としては、球団史上最多の32完封を記録した1965年(140試合制)、28完封の56年(130試合制)、26完封の40年(104試合制)に次ぐ歴代4位の記録となる。

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