“中2日”の阪神・佐藤輝 休養明けの広島戦は4打数無安打 藤田平氏「タイミングが合っていなかった」

 「広島0-2阪神」(13日、マツダスタジアム)

 阪神が2安打の“省エネ”野球と高橋の好投で広島を完封。巨人が敗れたため優勝マジックは26となった。一方、12日の試合を先発から外れ“全休”となった佐藤輝は4打数無安打。デイリースポーツ評論家の藤田平氏は「タイミングが合っていなかった」と休養の逆効果を指摘すると同時に「チームの顔」に対する持論を展開した。

 ◇ ◇

 佐藤輝が“中2日”の休養を挟んで先発出場した。だが、どうもタイミングが合っていないように見えた。

 11日の雨天中止を含め2日間、ゲームから離れたことになるが、選手によっては試合をこなさないと調子が整わないタイプがいる。また休むことで逆に疲労が増幅するタイプもいるから、決して単純ではない。

 それらを思えば果たして今回の“積極的休養”がよかったのかどうか。疑問に思えてならない。

 そして、それ以上に大事なことは、佐藤輝がチームの顔であるということだ。

 彼のホームランやいろんなプレーを見に球場へ来ているお客さんのことを考えると、たとえこの試合のように4打数無安打に終わろうが、先発メンバーとして試合に出るのが望ましいと思うね。遠方から観戦に来ている人もいるだろうし。

 スタメンで出て、頃合いを見てベンチへ下がるという選択もあったのではないか。

 昔、オールスターに初めて出場したとき、巨人時代の王さんや長嶋さんから“1年間、160試合に出るつもりでキャンプから体作りをしている”と聞いたことがある。

 春のオープン戦からペナントレース130試合、日本シリーズ、秋のオープン戦まで。オープン戦とはいえ、たとえ少しでも試合に出るようにしないと、お客さんに申し訳ないからだと話していた。

 こちらはまだ若かったし、そんなことまで考えながら野球をしているのかと驚いたものだ。それが自分に課せられた使命なのだと自覚していた。

 スーパースターのONと比べるのはかわいそうだが、佐藤輝はチームの顔であるし、球界の顔としての階段を上っている選手でもある。休養を言われたときに「いや出ます」と言ったのか、首脳陣の言うことを素直に聞き入れたのか。それは分からないけどね。

 時代が変わり、日程上の問題で選手が抱える負担が増しているのは確かだろう。だが、ファンへの心遣いに違いはないと思うのだが、どうだろうか。

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