阪神 水谷実雄さんが死去 指導者の集大成として福留孝介、マートンらを再生 体調に不安を抱えながら指導した名伯楽の姿

 広島、阪急(現オリックス)で強打者として活躍、引退後は名伯楽として数多くの打者を育て上げた水谷実雄さん(77歳)=元デイリースポーツ評論家=が10日午後2時56分、兵庫県西宮市内の病院で、心不全により死亡したことが親族により伝えられた。葬儀は近親者のみで執り行われる。

 水谷さんが最後にユニホームを着たのは阪神タイガースの指導者として。2012年オフ、低迷した阪神から要請を受け、チーフ打撃コーチに就任。当時から体調に不安を抱えていたが、球界の発展のために引き受けた。

 当時はメジャー帰りの福留孝介が不振にあえいでいたが、中日の2軍打撃コーチ時代に指導した経験を生かし、ロングティーなどを課して再生。マートンの復調も手がけた。

 チームは9月に失速して巨人に大きく引き離されるも2位に浮上。だが水谷さんは打撃不振の責任を取ってシーズン終了後に辞意を伝え、退団した。

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