阪神・石井 球児記録に王手の37試合連続0封 セ歴代2位浮上「また明日ですね」

 「阪神1-3ヤクルト」(8日、京セラドーム大阪)

 球史に名を刻んでも、阪神・石井大智投手(28)は淡々としている。最後の打者を仕留めると、冷静にうなずいてマウンドを降りた。直球主体の投球で1回1安打無失点。2011年に横浜の篠原貴行がマークした37試合連続無失点に並び、セ・リーグ歴代2位に浮上。さらに藤川監督が06年に打ち立てた同1位の38試合連続無失点の大記録に王手をかけた。

 同点の延長十回、万雷の歓声の中でマウンドに上がった。先頭の長岡には直球を捉えられ、右前打。続く北村拓に犠打を決められ、1死二塁のピンチを背負った。「ヒットという結果はしょうがないと思うんですけど、しっかりそこで投げ切らないといけない」。好投の中でも反省も忘れないのが石井という男だ。

 その後は「(得点圏に走者が進んでも)いつも通りです」と冷静に気持ちを切り替えた。太田を直球で空振り三振。続く赤羽にはフォークで空を斬らせて連続三振。石井らしいK締めで最高の結果を示した。「自信持ってというか、反応見ながら誠志郎さんも(サインを)出してくれました。結果的に投げ切れている球が少ない」と悔しさをにじませた。

 チームは延長十二回に勝ち越しを許して敗戦。自らの仕事を果たし、無失点に抑えても、右腕に笑顔はない。厳しい表情で球場を後にした。今季は脳振とうによる離脱があったが、1軍再昇格後は無失点。失点したのは、4月4日・巨人戦(東京ド)が最後。安定感は抜群だ。プロ野球記録となる西武・平良海馬の39試合連続無失点も十分に射程圏内だ。

 「また明日ですね」。帰り際には厳しい表情を見せながら、次戦に視線を向けた。いよいよ指揮官の背中が見えてきた。38試合目も、その先も。マウンドに上がればゼロを刻むだけだ。石井大智がきっと、まだ見ぬ景色を見せてくれるはずだ。

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