【佐藤義則氏の眼】威力で押し切れる阪神・才木の良さが出た ベストはやや腕が低くなっていた一昨年あたりのフォームが理想
「ヤクルト1-5阪神」(2日、神宮球場)
首位の阪神がヤクルトに連勝し、貯金を今季最多の23とした。前夜、再点灯させた優勝に向けたマジックナンバーは、対象のDeNAが巨人に勝利したため1つ減らして35。4本塁打で効果的に得点を重ねると投げては、先発・才木が9勝目を手にした。デイリースポーツ評論家の佐藤義則氏は才木について「威力で押し切れる才木の良さが出た」と称賛した。
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シーズンを俯瞰(ふかん)すれば、夏場に調子を上げてくるピッチャーというのはチームにとってもありがたいし、本人にとっても確かな結果を残せる。
才木は前回(7月26日のDeNA戦)の完封に続いてこの日も6回1失点と十分な投球だった。
村上を3打席封じたところでも顕著だったが、直球に力があるためファウルや空振りが取れる。コースとしては、高めに少し浮くボールが多かったが、そこを威力で押し切れる才木の良さが出た。
ベストを望むなら、スライダーを多投し始めた副産物として、やや腕が低くなっていた一昨年あたりのフォームが理想に近い。またフォークの球質もブレーキが弱い分、満足していないだろう。ただこの球種に関しては、腕をコンパクトに振るなど、改善の方法はいくらでもある。
今は上から投げ下ろす意識が強いのか、腕が高い分、直球が高めに浮くケースが増え、フォークの軌道も緩めではある。ただそこをカバーしてあり余る球威があるので、現状、変える必要はないだろう。
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