阪神・佐藤輝 意地のタイムリー マジック消滅がなんだ!いざロードへ 5連勝ならずも7月驚異17勝5敗

 「阪神3-6広島」(31日、甲子園球場)

 優勝マジックが消えても、意気消沈なんてしない。阪神は序盤の失点が響き、後半戦初黒星を喫した。貯金12を積み上げるなど快進撃だった7月最終戦を白星で飾れず、優勝マジックは一日にして消滅。それでも初回に反撃の一打を放った佐藤輝明内野手(26)が「きょう負けたからってどうこうない」と語ったように、虎の優位は変わらない。1日から始まる夏のロードをしっかりと戦い抜き、必ずVを手中に収める。

 敗れはしたが、見せ場は作った。3点差が開いていても席を立つ人は少ない。3点ビハインドが2点差、1点差…と縮まり、首位の強さを示す攻撃ができた。その起点となったのが、佐藤輝の反撃の一打。虎の4番が7月のラストゲームでも打点を挙げた。

 初回2死三塁。3点を先制された劣勢の雰囲気を振り払った。森の138キロの外角変化球を流し打って、左中間へ適時二塁打。「1打席目に打てたのは良かったです」。塁上ではベンチに向かって手をたたき、ナインを鼓舞するようだった。

 その後の3打席は凡退したが、決してファイティングポーズを崩すことはない。三回には森下の犠飛、四回には熊谷の適時打が飛び出し、ジワジワとカープを追い詰めたのも事実だ。こういう日もある。試合後の表情からも、次戦への切り替えを感じられた。

 7月は82打数25安打で打率・305、6本塁打、16打点の好成績を残した。チームとしても17勝5敗で12の貯金を作り、首位を独走。その原動力になった。この1カ月はいい戦いができたのではないかと聞かれると、「もちろん」と即答。続けて「今日負けたからってどうこうはないですけど、また来月も頑張りたいですね」と8月に視線を移した。

 この日は阪神の練習前に高校球児たちが甲子園練習を行ったように、5日からは夏の甲子園が始まる。ということは、本拠地での試合は29日の巨人戦までお預け。かつては“死のロード”とも言われた、長期ロードへと出発する。

 でも、その言葉も“死語”となったか。京セラがホームになることで、23試合中11試合がドーム球場での開催となる。それもあってか、佐藤輝は「涼しくていいんじゃないですか」とプラスに捉えていた。昨季も8月が6本塁打と月別で最多。夏男は余裕たっぷりにクラブハウスへと向かっていった。

 チームとしては後半戦の初黒星。30日に優勝へのマジック39が点灯したが、中日が勝利したことで、たった1日で消滅した。とはいえ、2位の巨人とは11ゲーム差で変わらず。5球団が借金生活になり、セ・リーグの貯金をまた独り占めにした形だ。長期ロードをVロードにするかは、虎の4番にかかっている。

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