阪神・佐藤輝 虎生え抜き初の球宴4番弾 推定飛距離135メートル「最高です!かなり飛んだと思います」

 「マイナビオールスターゲーム2025・第2戦、全セ7-10全パ」(24日、横浜スタジアム)

 阪神・佐藤輝明内野手(26)が全セの「4番・三塁」でスタメン出場。三回は中前打で出塁し、五回には右翼席へ球宴通算2本目となる特大アーチを放った。阪神生え抜きで球宴4番として、安打だけでなく、本塁打をマークしたのも佐藤輝が初めてで猛虎の球団史にその名を刻んだ。試合は全パが勝利し、2連勝で通算成績を93勝81敗11分けとした。

 打った瞬間だった。佐藤輝は打球の行方を目で追いながら直立。とんでもない打球に球場はどよめき、地鳴りのような歓声が響く。推定飛距離135メートルの豪快な一撃で横浜の夜を彩った。

 「最高です!かなり飛んだと思います」

 7点を追う五回1死。フルカウントからの中森の146キロ直球を完璧に捉えた。白球はぐんぐん伸び、右翼席上段に設置されたウイング席に着弾。21年4月9日・横浜スタジアムでのDeNA戦で放った場外弾を思い出させるような一発だった。「あの打席というか、ずっと狙ってました。一本だけ打ててよかったです」。ベンチに帰ると普段はライバル同士の選手たちともハイタッチを交わし、喜びを分かち合った。自身としては21年7月17日・第2戦(楽天生命)で宮城から打って以来の球宴2号。阪神の選手としても、この時以来の一発だった。

 そして新たに歴史に名を刻んだ。オールスターに4番でスタメン出場した球団選手では87年のバース以来2人目で、生え抜き選手では史上初となるホームランに。藤村富美男や掛布雅之といったレジェンドもなしえなかった快挙だ。

 過去3度の球宴は通算6試合に出場し、打率・188、1本塁打、2打点。4番でスタメン出場した前夜も3打数無安打に終わり、「明日1本打てるように頑張ります」と挑んだ第2戦だった。6点を追う三回2死には隅田の4球目、直球をはじき返し、中前打をマークした。

 試合前にはグラウンド外でも主役をかっさらっていた。スペシャルステージに上下白色のダブルのスーツで登場。「そういうのも一つあったら面白いんじゃないかな」と、友人の手がけるブランドにオーダーし、約1カ月前から準備していたという。「夏なんで、ちょっと涼しげな」と白をセレクトした、ど派手な勝負服。大歓声を浴び、「そうやって思ってもらえてたら、作ったかいあります」と笑顔を見せた。

 4度目の球宴を最高の形で締めくくった。「本当にいろんな話ができたし、楽しく過ごせました」と他球団の選手とも充実した時間を過ごせた。両リーグトップの25本塁打とキングへ独走中のパワーを発揮し、盛り上げた背番号8。「明日、しっかり休んでまたしっかり準備して頑張りたいと思います」。充実した2日間を糧に、後半戦も突っ走っていく。

 ◆阪神選手、球宴での本塁打 佐藤輝が五回に右越え本塁打。21年7月17日以来となる自身球宴での第2号ホームランとなった。阪神選手による球宴本塁打第1号は、1954年7月3日の藤村富美男。そこから数えて42本目。さらに近本が八回にも右翼へ運び、通算43本目となった。なお、最多は掛布雅之の8本。掛布は78年7月25日には、1試合3本塁打も記録している。

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