阪神・佐藤輝V弾!自己最多更新25号「これ以上ない気持ち」 2位巨人の自力V消した!今季最大10差

 「巨人0-4阪神」(19日、東京ドーム)

 これぞ4番の大仕事や。阪神・佐藤輝明内野手(26)が延長十一回、右中間に自己最多を更新する決勝の25号2ランを放ち、連敗を「2」で止めた。2位・巨人とのゲーム差を今季最大の「10」とし、宿敵の自力優勝の可能性を消滅させた値千金の一撃。前半戦残り2試合。最後まで突っ走る。

 乾いた音がドームにこだまし、4万人以上が白球の行方を追いかける。ただ一人、ホームランを確信し、静かにバットを置きながら目線を下に落とした。佐藤輝が延長十一回に先制の決勝2ラン。「最高の場面で出たんで、これ以上ない気持ちです」。自己最多の25号はアーチストらしい、きれいな放物線を描いた。

 しびれる投手戦は延長に突入。両軍無得点だった。十一回1死一塁。3球続いた船迫のスライダーを逃さなかった。「本当に打った瞬間でした」。右中間最深部まで届き、割れんばかりの大歓声を浴びる。二塁を回ると左翼席を指さし、ヒーローであることを印象づけた。

 1年目から24本塁打を放ち、20本、24本と打ってきた。昨季は16本。右肩上がりの成長曲線を期待されながら、3年間は新人時代を超えることができなかった。今年は前半戦で自己最多を軽々と更新。なぜ、ここまで進化したのか。オフの取り組みは意外にも無駄を省く作業を行っていた。

 「今までは上積みをしようとして崩すことがあった。今年はより洗練されたものになってるんじゃないかなと思います」

 スイング時に左肩が構えた時の両肩のラインから前に出ない。右足を軸にして打つ。いくつかのチェックポイントだけは明確に持ち、あれもこれもと求めることはやめた。「今年はよりシンプルにというのはあったかもしれないですね」。本塁打と打点の2冠に加え、打率もリーグ5位。キャリアハイの一発に「自分でもよくやってるなと感じてます」と笑った。

 とはいえ、ゴールではない。まだ55試合も残っている。「別に25本を目標にしてやってきたわけじゃないので」。30号、40号と打てるだけの能力は間違いなくある。球団ではバース以来の本塁打王という称号も見えている。「もっと打ちたい」という飽くなき向上心で次の一本も近いうちに飛び出すだろう。

 二、七回には四球を選び、九回にはマルティネスから右前打。チームは連敗を止め、2位の巨人と今季最大の10ゲーム差。伝統の一戦は4連勝と勢いを加速させた。「本当に通過点でしかないので、明日からまた一つずつ積み重ねられるように頑張ります」。これが佐藤輝の伝説の始まりとも言える。虎の4番に不可能という文字はない。

 ◆今季巨人戦勝ち越し王手!球宴前なら初!! 阪神はこの日の勝利で今季巨人戦12勝4敗。20日に勝利すれば、今季巨人戦カード勝ち越しが決まる。オールスター前に巨人戦勝ち越しを決めれば史上初。なお、この日で今季巨人戦開幕6カード連続初戦勝利となった。

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