「阪神－ロッテ」（１９日、甲子園球場）

　阪神・小幡竜平内野手が好判断を見せた。中前打で出塁した四回無死一塁。１ボールからエンドランのサインが出て坂本はバットを出したが、中堅前への飛球となった。二塁に向かって走り出していた小幡は二塁ベース直前で止まり、一塁に戻りかけたが、打球は懸命に前進して捕球を試みた藤原の前に落ちた。

　飛球での併殺を嫌って一塁に大きく戻っていれば、二塁で封殺されていた場面だが、帰塁の幅を小さくとどめていたことで、間一髪セーフとなった。一塁ベンチの藤川監督はゴロを打つことが要求されるサインで飛球を打ちながら、結果的に安打となった打球に苦笑い。坂本は一塁ベース上から二塁の小幡に視線を送り、ヘルメットのひさしに手を当てて頭を下げ、感謝の意を伝えていた。

　その後、デュプランティエの犠打を処理した種市が三塁手の頭上を越える悪送球。犠打野選で１死満塁となり、近本の左犠飛で１点を先制したが、小幡の好判断が光る先制のシーンだった。