阪神・森下 気迫の先制打「しぶとく食らいつけました」2試合ぶり安打で今季45打点目

 「西武3-2阪神」(11日、ベルーナドーム)

 最後は衝撃敗戦の中で序盤、主導権を握ったのは阪神だった。六回、0-0の均衡を破ったのは3番・森下翔太外野手の一打。ボールがしぶとく二遊間を抜けると、何度も右拳を握って感情を爆発させた。連敗にも3、4番がバットで共演。次戦につながるフルスイングだった。

 「本当にワンチャンスだと思って、集中して打席に入りました」。この回、2死三塁で森下に打席が巡る。好投続く西武の先発・渡辺に対して2-2から5球目。「しぶとく食らいつけました」と外寄りの直球を強振した。気持ちも入った打球は力強く中前に抜けた。

 2試合ぶりの安打で今季45打点。この時点では一時、リーグトップの佐藤輝に肩を並べるなど3、4番がチーム内で激しいタイトル争いを繰り広げる。「1点が欲しいところで取れたのはよかったです」。敗戦に笑みがない試合後は、納得の一打を淡々と振り返った。

 「これからも自分ができることを継続してやっていきます」。前だけを見据えながらチームバスに続く帰路を急ぐ。連夜の逆転負けで痛恨の連敗。首位を走る中で試練が訪れた。この苦境を打破するためにも、森下のフルスイングが欠かせない。

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