【西山秀二氏の眼】阪神とオリックスの明暗分けた配球の奥深さ

 7回、好投の村上に声をかける坂本(撮影・飯室逸平)
 8回、森を見逃し三振に斬り、ほえる村上(撮影・飯室逸平)
 8回、代打・森を迎え、マウンドに集まる村上(41)ら内野陣(撮影・西田忠信)
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 「阪神1-0オリックス」(6日、甲子園球場)

 阪神は延長十回に木浪の適時打で今季2度目のサヨナラ勝ち。息詰まる投手戦をデイリースポーツ評論家・西山秀二氏(57)が分析し、両軍バッテリーの配球が「明暗を分けた」を指摘した。

  ◇  ◇

 打者心理という目に見えない物を見ることが配球の面白さであり難しさでもある。先発・村上と坂本の『逆算の攻め』、『二段構え』。そして余裕のなかったオリックス側の差が明暗を分けた。

 まず阪神バッテリー。八回2死二塁で代打・森をカウント2-2から外角直球で見逃し三振に抑えた。フォークの選択肢もあったが、それは森の頭の中にもあったはず。阪神側はフルカウントになった場合、フォークの選択だったのではないか。結果、四球でも仕方ないという攻めだ。

 オリックス側は延長十回、木浪に対し3球目のチェンジアップで空振りさせ、さらに2球続けた。空振りを取った球種での勝負を選択。だがボールとなった4球目を見逃したところで、木浪に変化球の意識が高まりサヨナラ打に。直球を挟んだら違ったかもしれない。改めて配球の奥深さを感じたゲームだった。

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