阪神・才木 地方男や!松山、新潟、倉敷で1失点 バウアーと投手戦、熱投6回1/3を0封

 「阪神1-0DeNA」(27日、倉敷マスカットスタジアム)

 ベンチの最前列で、阪神・才木は祈るように戦況を見つめた。2番手の及川がピンチを切り抜けると、声を上げながら柵を跳び越えた。真っ先に左腕を出迎えハイタッチ。安心したように息を吹いた。

 「毎回ランナーを出して、いいリズムを作ることができなかったですが、得点を許さないという部分ではなんとか粘れてよかったと思います。しんどい場面でしのいでくれた及川にも感謝です」

 最後は苦しんでマウンドを降りた。0-0の七回、先頭のバウアーに痛恨の四球を与えると、続く桑原にも四球。牧は中飛に打ち取ったが、ここで藤川監督は交代を決断した。「中継ぎに負担をかけた」と右腕は悔しさを押し殺しながら、厳しい表情でベンチへ下がった。ただ、この大ピンチを及川が見事な火消し。結果、6回1/3を無失点。毎回走者を出しながらもなんとか踏ん張った。

 序盤からピンチの連続だった。三回は先頭のバウアーに今季初安打を許すなど無死一、二塁とした。それでも牧、佐野、オースティンと中軸を封じ込め、先制は許さず。六回にも1死から連続四球でピンチを迎えたがゼロに抑えた。昨年に続き2年連続で上がった倉敷のマウンドで、役割を果たした右腕に指揮官は「ホームを踏ませない気持ちは、火曜日を投げるエースとして大事。才木らしい」とたたえた。

 地方での強さが際立つ。今季は4月15日・ヤクルト戦では松山、13日・DeNA戦では新潟で登板。この日が3度目の地方球場での登板だった。「あんまり細かいことを気にしないタイプ」と慣れないマウンドでもお構いなしの右腕。言葉通り、3戦合計で20回1/3をわずか1失点。「苦手と感じるところはないんで、そういう意味ではうまく合わせられた」とうなずいた。

 この日は5勝目こそつかめなかったが、5月は4戦で2勝負けなし。防御率0・33と抜群の安定感。「ほぼ点を取られてないのは良かったですけど、相変わらず四球も出してる」と反省。「見栄えのいいピッチングというか、リズムのいいピッチングができたら」と視線を早くも次戦へ向けた。

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