「中日１－５阪神」（２５日、バンテリンドーム）

　試合前のメンバー表交換で阪神・藤川監督と中日・井上監督が審判団から説明を受けた。終了後には両指揮官とも笑みを浮かべて握手をかわした。

　２４日の同戦ではストライク、ボール判定に対する審判への抗議に見えた井上監督の行為に、藤川監督は苦言を呈していたが、審判団から何らかの説明があったとみられる。福家審判員の言葉に両監督は何度もうなずいて、井上監督はジェスチャーを交えて発言する場面も。最後は両監督、審判団が笑顔で握手を交わして、スタンドからは拍手が沸き起こった。

　問題の場面は、２５日同戦での九回先頭の代打・渡辺と松山の対戦。四球となるボール判定がくだされた際、球審の右手が動いていたことから、井上監督がベンチを出て、審判に抗議。その後、２死二塁の中野の打席では、フルカウントから厳しいゾーンへの一球がストライク判定となり、ゲームセットとなった。

　井上監督の抗議はジェスチャー確認の意味合いが強かったとみられるが、試合後に藤川監督は「ストライク、ボールの抗議は禁止なはずなんですけど。それがあった中で最後の中野の一球というのは、正直納得いかないですね」と問題視していた。

　一夜明け、福家審判員は「私のほうから両監督にお伝えしたのは昨日の九回表、渡辺選手の時の３－２からの８球目、球審小林は口ではボールと宣告いたしました。しかしながらジェスチャーはストライクのジェスチャーをして、混乱を生じたことに対して、両チーム、野球ファンにご迷惑をかけましたとお伝えさせていただきました」と謝罪。「ストライク、ボールの異議申し立てはできないと野球規則に書いてあるので両監督ともにご存じだったということだったので、横から見ると、抗議したんでないかと捉えられることはあると思うんです。それは結局、我々の不手際があったから混乱が生じた原因と思っています」と反省した。