【狩野恵輔氏の眼】球場の空気を変えられる阪神・湯浅の火消し 存分に“らしさ”発揮したシーンとは
「阪神1-0中日」(11日、甲子園球場)
2試合連続完封勝利の阪神がリーグ最速20勝に到達した。初回1点を5投手の継投で守り切った内容に、デイリースポーツ評論家の狩野恵輔氏は「タイガースの勝ち方」とし、6試合連続無失点の湯浅京己投手らを高評価した。
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球場の空気を変えられるピッチャーだ。六回2死一、三塁のピンチから2番手で登板した湯浅は相手に傾きそうな流れを引き戻せる存在感がある。最初に対戦した中田に四球を与えて満塁。ただ、次打者・高橋周への初球でフォークを見せた後、自信のあるストレートを2球続けて一ゴロに。存分に“らしさ”を発揮した内容だった。
七回に登板した及川は今や無双状態。相手が右打者でも左打者でも関係なくマウンドを任せられる信頼感がある。八回の石井の復帰も大きい。そして、最後を締める岩崎への信用があるからこそ、タイガースのブルペン陣が機能できている。
一方、先発・伊原を六回途中で交代させたのは、新人ながら開幕から1軍で投げてきた疲労などを首脳陣が配慮してではないだろうか。シーズンの今後を見据えての交代だったと感じられる。
打線が初回に奪った1得点を投手陣が守り切って2試合連続完封勝利。まさに『先行逃げ切り』はタイガースの勝ち方だといえる。強みでもある投手力が発揮されたゲームだった。
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