「中日３－２阪神」（１日、バンテリンドーム）

　紙一重の攻防が勝敗を分けた。阪神は同点で迎えた五回、先頭の岡林に二塁打を許しながら２死一、三塁まで粘って高橋周との対戦。一走の上林がスタートを切った。捕手の坂本は二塁に送球し、小幡が捕球。挟殺プレーの間に三走・岡林の生還を許した。結果的にこれが決勝点になった。

　二塁に投げない、送球を投手または野手がカットする…など選択肢はあるが、田中内野守備走塁コーチは「こちらの考えもある。小幡はやろうとしていることをやっただけです。ミスがあったとか、そういうことではない」と説明。試合はまだ五回だけに、大量点を避ける作戦だったようだ。

　小幡は「僕から言えることはないので、すみません」と言葉少な。中日はカード第２戦でも２死一、三塁から一走が飛び出し、けん制から挟殺プレーの間に本塁を狙った。この時は小幡が本塁で細川を刺したように、今季、多用される作戦に藤本総合コーチも「警戒した中での判断」とした。