阪神・佐藤輝 セ単独トップ24打点 「いい反応ができた」鮮やかな流し打ち 本塁打と2冠、絶好調で5月へ
「中日5-4阪神」(30日、バンテリンドーム)
今年の阪神・佐藤輝明内野手はパワーだけではなく、巧みな技も光る。豪快弾から一夜明けて、鮮やかな流し打ちでの適時打。「得点につながって良かった。いい反応ができたと思います」。4月最終日。敗れはしたが、名古屋の虎党を一時は大熱狂の渦に巻き込んだ。
1点ビハインドの六回無死満塁。今季初めて、全ての塁が埋まった状態で打席に立った。昨季は13打数2安打で打率・154と苦しんだ絶好機。ドデカい打球を期待するファンも多い中、祖父江の初球スライダーを軽打した。
左翼前の人工芝で弾んで、価値のある同点適時打。塁上ではしてやったりの表情を浮かべた。続く大山の三ゴロ併殺打の間に勝ち越し。前川の適時打にもつながった。これで2試合連続打点。24打点は巨人・岡本を抜いて、リーグ単独トップとなった。
延長十回にも藤嶋に追い込まれながら、フォークを左前へ。22日のDeNA戦(横浜)以来、7試合ぶりのマルチ安打も記録した。4月は月間自己最多の8本塁打、月間22打点も過去2番目の数字だ。本塁打と打点のリーグ2冠を走り、虎の4番として仕事を果たしている。4月の結果を聞かれても「まあまあ、いいんじゃないですか、それは別に」と冷静。すでに次戦を見据えるかのようだった。
絶好調で5月に突入する。昨季こそ本塁打はなかったが、21年は6本塁打で22、23年は5本塁打と結果を残している。「9勝を目指して頑張ります」と話していた9連戦は連敗スタート。今度こそ勝利へと導く、一打を放ちたい。
常に自身の打席結果よりも、チームの勝利を求めている。この日も、表情には悔しさがにじみ出ていた。「頑張ります」。短い言葉に熱がこもる。名古屋で3連敗だけは避けたい。打って、笑って、本拠地へと帰る。
野球スコア速報
関連ニュース





