阪神・佐藤輝 今季初4番弾 得意神宮で有言実行 前日に「打てるでしょ」セ・トップタイ5号2ラン

 「ヤクルト5-7阪神」(17日、神宮球場)

 4番の一発が神宮の夜を熱くさせた。阪神・佐藤輝はバットを放り投げると、立ち止まって白球の行方を目で追った。打球が右翼スタンドに着弾すると、虎党はお祭り騒ぎになった。

 「チャンスだったので、なんとか一本ってところで、いい結果になって良かったです」

 二回に2点を勝ち越されて以降、好機をつくれないもどかしい展開が続いていた。迎えた八回、森下の適時打で1点差に迫った。なおも無死二塁で4番に打席が回り、球場のボルテージが上がる。佐藤輝は清水の3球目、内角直球を強振した。「手応えっていうより、いい場面で打てたので良かったです」。一時は逆転となる2ランは、5日の巨人戦(東京ド)以来の一発で、リーグトップタイの5号に。4番での本塁打は、昨年8月21日のヤクルト戦(京セラ)以来、今季初となった。

 神宮では試合前まで46試合で、セ・リーグ他球団の本拠地では最多の16本塁打を記録していた。前日、東京への移動前には「打者有利の球場なので生かせるように頑張りたいです」と気合。神宮室内などでの指名練習後には「汗かいたんで、『打てるでしょ、明日は!』って思ってます」と宣言。お得意の球場でまさに有言実行だった。

 中野の二塁打、森下の適時打、そして佐藤輝の一発と3連打で3点をもぎ取った。くしくも40年前のこの日、今も語り継がれる伝説が生まれた。1985年4月17日、甲子園。巨人との伝統の一戦でランディ・バース、掛布雅之、岡田彰布のクリーンアップがバックスクリーン3連発を放った日だ。

 昨年の同日、巨人戦(甲子園)では3連打だけで勝利。この日も3連打で流れを変えたが、チーム全体では4試合連続2桁安打と打って激闘を制した。「いやもうね、それはチームなんでね。勝てて良かったです」。4番の仕事を果たした佐藤輝は、何よりチームの勝利を喜んだ。18日からは甲子園で首位・広島との3連戦を戦う。「また帰ってからも打てるように頑張ります」。試合後も鳴りやまない大歓声の中、背番号8は力強く誓った。

 ◆佐藤輝、球場別本塁打 阪神・佐藤輝が八回に逆転本塁打。神宮ではプロ1年目の21年から5年連続でのホームランとなり、同球場では通算17本目となった。佐藤輝の球場別本塁打は本拠地の甲子園が30本ともちろんトップだが、本拠地以外では神宮の17本がトップ。あとは東京ドーム、横浜、マツダで、いずれも9本のホームランを打っている(25年4月17日までの記録)。

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