【谷佳知氏の眼】阪神・佐藤輝は打席での落ち着き感じる 低めのボール球をしっかり見極められて余裕が生まれ心理面で優位に

 「ヤクルト5-7阪神」(17日、神宮球場)

 阪神が延長戦を制して連勝で貯金2とした。5-5の延長十一回、近本光司外野手(30)が右翼席へ決勝の2号2ランを放った。2点リードの九回に木浪の適時失策などで追い付かれたが、重苦しい空気を振り払った。打線は2点を追う八回、代わったばかりの清水から先頭・中野が左翼線を破る二塁打で出塁。森下も左翼線を破る適時二塁打で1点を返した。さらに4番・佐藤輝が低めの直球をすくい上げ、右翼へ5号逆転2ランを放った。デイリースポーツ評論家の谷佳知氏は佐藤輝について「打席の中で落ち着きを感じる」と指摘した。

  ◇  ◇

 佐藤輝は昨季までに比べて、低めのボール球をしっかりと見極める打席が増えている。

 内角の真っすぐでファウルを打たせて、ボールゾーンに落ちる球を振らせる、というのが相手バッテリーにとって佐藤輝攻略のパターンであったが、今季はここまで低めのボール球に手を出す機会が減っている。よく我慢ができている。

 そうした見極めができると、打者は打席の中で余裕が生まれる。逆に相手投手はストライクゾーンで勝負する意識を高めざるを得なくなる。こうした心理面での勝負で、優位に立つ打席が少しずつ増えている印象を受ける。打席の中での姿にも落ち着きを感じる。

 八回の逆転2ランは、低めのフォークが外れてカウント1-1からの3球目、内角の真っすぐを完璧に捉えて右中間席に運んだ。しっかりとボール球を見極め、打てる球を逃さない。ここまでのいい傾向を象徴するようなアーチだったと思う。

 長いシーズン、まだまだ波もあるだろうが、本人が取り組んできた方向性に間違いはない。自信を持って進んでいってもらいたい。

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